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フィボナッチ速度/レジスタンスファンドローイングオブジェクト
速度/レジスタンスファンとは、トレンドのおよびとトレンド修正が上昇または下落する価格レベルの識別に使用する分析ドローイングツールです。速度/レジスタンスファンは、速度レジスタンスラインが上(時間を表す)および下(価格を表す)に描画される基準トレンドラインで構成されます。これらの速度ラインは、基準トレンドラインの開始ポイントと終了ポイント間の距離の時間/価格パーセントに基づき描画されます。
分析に使用される最も一般的な速度ラインパーセントは 1/3 と 2/3 です。ただし、多くのアナリストは、33%、50%、66% の一般的な数値とフィボナッチ数値シリーズに基づくパーセントを使用します。
速度ラインはトレンドライン分析とパーセントリトレースメント分析を結合します。速度/レジスタンスラインとパーセントリトレースメントの違いは、速度/レジスタンスラインはトレンド修正を計測するだけでなく、トレンドの速度(トレンドラインの上昇または下降速度)も計測するという点です。
速度/レジスタンスファンレベルは、トレンドのサポートおよびレジスタンス、つまり、トレンド修正が上昇または下落する価格レベルの識別に役立ちます。上昇相場の場合、通常、下方修正は高値スピードラインで終了し、上昇相場でない場合は、価格は多分安値スピードラインまで下落します。そのラインを超えると、価格は前のトレンド(つまり、基準トレンドライン)の開始ポイントまで下落し続けます。
下降相場の場合、安値スピードラインを超えると高値ラインまで上昇または反騰することを示します。そのラインを超えてブレイクアウトが発生すると、高騰は前のトレンドの最高値(つまり、基準トレンドライン)まで続く可能性があります。
ギャンファンラインと同様に、速度/レジスタンスファンもサポートまたはレジスタンスラインとして表示することができます。上昇相場の場合、通常、マーケット価格は高値スピードラインの上に留まります。このラインを超えると、通常、価格は安値スピードラインまで下落し、多くの場合はサポートレベルになります。ただし、価格が高値スピードラインを超えると(上方修正)、安値スピードラインまで下がってから上昇し始め、安値スピードラインはレジスタンスレベルになります。
オブジェクトコンポーネント (オブジェクトを選択するとオブジェクト上に小さな四角形が現れます) のメニューを使用して、色、スタイル、線の太さ、オブジェクト固有の設定などを変更することもできます。
フィボナッチ速度/レジスタンスファンオブジェクトのドローイング
ドローイングオブジェクトはデータ分析をサポートするチャートに適用されます。詳細については、「ドローイングオブジェクトについて」を参照してください。
- チャート分析ウインドウをアクティブにします。
- ドローイングツールバーの [ドローイング] メニューから、[フィボナッチ速度/レジスタンスファン] アイコンを選択します。マウスが速度/レジスタンスファンの形状に変わります。
- 速度/レジスタンスファンの起点を固定する場所をクリックします。
- マウスを上下左右に動かして価格エクステンションラインの位置を決めて、再度クリックします。
- 任意設定: [ドローイング] > [スナップモード] をクリックして、ドローイングオブジェクトが交差する最初と最後の足の始値、高値、安値、または終値までドローイングオブジェクトを「スナップ」します。詳細については、 「スナップモード」を参照してください。
上昇相場の場合、速度/レジスタンスファンの基準トレンドラインは底値(安値)から次の最高値または中間高値までドローイングされます。下降相場の場合、下降傾向の開始ポイントから次の安値または中間安値までドローイングされます。
フィボナッチ速度/レジスタンスファンオブジェクトの移動
描画されているフィボナッチ速度/レジスタンスファンは、チャート上で場所を移動させることができます。
- フィボナッチ速度/レジスタンスファンオブジェクトを含む [チャート分析] ウインドウをアクティブにして、オブジェクトを選択します(オブジェクトを選択するとオブジェクト上に小さな四角形が現れます)。
- トレンドラインのいずれかの端をドラッグしてトレンドラインを延長または短縮するか、またはこのトレンドラインに基づき基準トレンドラインおよびアークの傾斜を変更します。基準トレンドラインの両端の四角形を除く、速度/レジスタンスファンの任意の部分をドラッグすると、基準トレンドラインの属性を変更しないで、速度/レジスタンスファンを水平および垂直に移動できます。これにより、このトレンドラインに基づく基準トレンドラインまたはファンラインの傾斜を変更しないで、速度/レジスタンスファンの位置を変更することができます。
- 任意設定: [ドローイング] > [スナップモード] をクリックして、ドローイングオブジェクトが交差する最初と最後の足の始値、高値、安値、または終値までドローイングオブジェクトを「スナップ」します。
フィボナッチ速度/レジスタンスファン設定の設定
- フィボナッチ速度/レジスタンスファンオブジェクトが含まれるチャート分析ウインドウをアクティブにします。
- 任意の速度/レジスタンスファンオブジェクトのラインを右クリックします。ショートカットメニューから [速度/レジスタンスファンの設定] を選択します。
- [設定] タブをクリックします。
- 速度/レジスタンスファンは基準トレンドラインに基づいています。この基準トレンドラインを表示する場合は、[トレンドライン] チェックボックスを選択します。このチェックボックスをオフにすると、チャート上にトレンドラインが表示されます。
- [グリッド] チェックボックスを選択し、基準トレンドラインの回りに四角形を、[価格を分割] オプションに基づきファンラインが基準トレンドラインと交差するポイントに水平線を、[時間を分割] オプションに基づきファンラインが基準トレンドラインと交差するポイントに垂直ラインを引きます。
- [パーセント] でチェックボックスを選択し、対応するボックスに値を入力します(例えば、.5 は 50%、.6 は60%、.7 は 70%、など)。このパーセントによって、ファンラインが基準トレンドラインと交差するポイントが決まります。例えば、[価格を分割] を選択すると 40% (.40) のポイントに引いたファンラインは最高値の 40% のポイントで基準トレンドラインと交差し、[時間を分割] を選択すると、最長時間の 40% のポイントで交差します。
パーセントを入力する場合は、ドローイングするアークに対応するチェックボックスを選択する必要があります。
- ドロップダウンリストから、各セグメントのカラー、スタイル、太さを選択します。
- [色、スタイル、線の太さを指定] チェックボックスを選択すると、全ての線で共通設定を使用します。各ラインプロパティは使用できなくなります(グレイアウト)。
- 基準トレンドラインの高さに基づきファンラインを引く場合は、[時間を分割] チェックボックスを選択します。
- 基準トレンドラインの長さに基づきファンラインを引く場合は、[価格を分割] チェックボックスを選択します。
- 時間を分割ラインの表示をオフにする場合は、[時間を非表示] チェックボックスを選択します。
- 価格を分割ラインの表示をオフにする場合は、[価格を非表示] チェックボックスを選択します。
- これらのプロパティ設定を、今後速度/レジスタンスファンのデフォルトとして使用する場合は、[デフォルトとして設定] チェックボックスを選択します。
- [OK] をクリックします。
選択したオブジェクトのメニューを使用して使用可能な設定を変更することもできます。
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