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レンジバーは、1995 年にブラジルのブローカー兼トレーダーの Vicente M. Nicolellis, Jr.によって開発されました。レンジバーは価格変動をそのまま描画する足です。時系列ではなく、任意の値幅分の動きにより足が作成されます。足は任意の値幅分の長さで作成され、時間やティック数には左右されません。値動きがあった時だけ足が作成されるので、実際の価格変動に集中することができます。時系列足だと1ヶ月30本の足を必要とするところを、値動きが設定範囲内であれば、モメンタムバーだと1本の足で済むこともあります。
レンジ足は、終値によって計算された任意の値幅で作成されます。レンジ足チャートは非時系列足なので、時間軸は一定時間で更新されるわけではありません。足が確定していない現在の足以外の足の値幅は同じです。
レンジバーはローソク足に似ていますが、次のような違いがあります。
これが、レンジバーチャートとモメンタムバーチャートの主な違いです。
値幅設定が1 のレンジバーチャート例です。
設定値幅を更新したときレンジバーの新しい足が作成されます。例えば、値幅設定が 10 の場合、各レンジバーの値幅は 10 になります。もし数日間の値幅が 10 以内の場合、その数日間のレンジバーの足の数は1本です。レンジバーの始値は常に前の足のレンジバーの終値の 1 ティック上または下になります。
実際のデータにギャップがある場合、レンジバーはそのギャップを埋めて表示されます。仮想レンジバーの上昇出来高と下落出来高の値はゼロです。これにより仮想の足と実際の足を見分けることができます。「仮想レンジバー」では実際の約定発生していません。
値幅設定によりレンジバーの値幅が決まります。値幅設定は慎重に行ってください。値幅設定は、その銘柄のインターバルにおける平均値幅よりも大きくしてください。設定値幅が小さいと、過去データの足の数より、リアルタイムの足の数が多く作成されます。
例えば、ある 5 分間の価格の動きが 10 から 12 に上昇した後、10 に下落して、再度 12 に戻ったとします。値幅設定が1の場合、次の例のようにリアルタイムではレンジバーは 6 本作成されます。
チャートをリフレッシュしたり、再作成すると、次の例のように過去チャートでは2本のモメンタムバーが作成されます。
過去データによるチャート作成では、5分間のイントラバーの動きが分からないため、作成される足は2本になります
値幅設定は呼値より大きく、且つ除算時に余りが生じて丸めエラーが発生しない値で設定してください。
インターバル設定で、レンジバーの構築に使用するデータのインターバルを定義することができます。適切なインターバルはマーケットの状況によって異なります。短期での取引を考えている場合は、インターバルを小さく設定した方がメリットがあります(精度/ノイズが増える)。長期での取引を考えている場合は、足種を長く設定した方がメリットがあります(精度/ノイズが減る)。
レンジバーの解釈はバーチャートと同様です。
レンジバーチャートでのストラテジーの自動売買とリアルタイム分析は、「1 ティック」インターバルのみ使用してください。インターバル設定を「1ティック」以外に設定して、ストラテジーを自動売買した場合、リアルタイムの結果はバックテストの結果と一致しなくなります。非時系列チャートでのストラテジーのバックテストと自動売買の詳細については、「非時系列チャートタイプ - ストラテジーのバックテストと自動売買」を参照してください。
コマンドラインコマンドのリストについては、「コマンドラインリファレンス(全コマンド)」または「コマンドラインリファレンス(アプリケーション別ソート)」を参照してください。