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Kase バーチャート
Kase バーは、以前 Kase ユニバーサルバーと呼ばれていたTrue Range(真の値幅)バーと同義です。Kase バーでは、任意のTrue Range(真の値幅)期間設定に基づき、True Range(真の値幅)バーを作成します。Kase バーチャートは、各バーの値幅は設定値幅によって決まり、すべてのバーがほぼ同じ値幅です。形状はローソク足で作成されます。
Kase バーには、同様の「値幅」を利用する足と比較して次の 2 つの利点があります。
- Kase バーは、前日の足の終値と現在の高値または安値のギャップから True Range (真の値幅) を算出して作成されます。前日終値を考慮せず、現在の高値と安値の値幅のみ利用する足とは異なります。
- Kase バーは、実際に付いた価格のみを利用して作成されます。取引があったものとしてギャップを埋めるのではなく、ギャップをそのまま表示します。前のティックと現在のティックの値幅が設定値幅を超えると、その実際の値幅で足が作成されます。同様の「値幅」を利用する足と異なり、値幅設定を強制的に適用することはありません。
例えば、2 つの連続価格が $10.10 と $10.20 で、値幅設定 .05(5 セント)の場合、 Kase バーは10 セントで作成されます。Kase バー以外の足の場合には、$10.15 で10 セントの動きをそれぞれ 5 セントの値幅で分け、2 つの足が作成されます。
Kase バーの利点
- 実際のマーケットでは様々な形で、現在の足と前の足の愛大にギャップが現れます。十字星などローソク足パターンの認識にも利用されます。
- 分析テクニックやストラテジーのアラートや注文はリアルタイムデータ(実際の約定価格)によって生成されます。現実の状態を反映することで注文の精度と信頼性が高まります。
- 実際に約定していない価格のギャップを埋めないことで、現実的なリスクを明確にすることができます。
図のように Kase バーチャートは通常の 60 分チャートよりシンプルに見えます。
Kase バーの作成方法
価格の更新があると、True Range(真の値幅)を計算します。設定した値幅を超えると、現在の Kase バーが確定して、新しい Kase バーが作成されます。
Kase バーのインターバル設定
値幅設定は最小呼び値よりも大きな値である必要があります。値幅設定は様々な基準から算出することができます。
- 通常目安としては、2つの終値の平均値幅の 3 倍未満が妥当です。例えば、1 ティックチャートに「10 - 12 - 14 - 12 - 14 - 16」の価格がある場合、差分の平均は「2」です。その結果、値幅設定は「6」未満で設定します。
- 時間またはティック足を設定します(15 分、30 分、610 ティックなど)。チャート上に平均 True Range(真の値幅)インディケーターを適用します。True Range(真の値幅)インディケーターの値を、値幅設定値とします。
- ご自身に合った算出方法をお試しください。視覚的に Kase バーはほぼ同じ値幅で描画されます。値幅が大きくまたは頻繁に変わる場合、設定値幅が小さすぎることがを意味しています。
- インターバル設定では、Kase バーのインターバルを設定します。1 ティックまたは 1 分インターバルで、Kase バーを作成することができます。ティックベースのチャートと分ベースのチャートでは遡ることができる過去データ量に差があります。1 ティックインターバルの Kase バーは、それより小さな値幅設定のものよりも精度が高くなります。1 分インターバルの Kase バーは、それより大きな値幅設定のものよりも精度が低くなります。
Kase バーでの取引によるメリット
次の 2 つのメリットがあります。
- チャート上に表示されるデータ量の減少。ボラティリティとリスクは相関関係が深く、またボラティリティはTrue Range(真の値幅)に比例します。True Range(真の値幅)が大きいほど、リスクは高くなります。
- チャートがなめらかであれば、シグナルのリスクが小さいことを意味します。
ストラテジーバックテストと自動売買
Kase バーチャートでは、「1 ティック」または「1 分」インターバルで、効果的にストラテジーのバックテストを実行することができます。Kase バーチャートでのストラテジーの自動売買とリアルタイム分析は、「1 ティック」インターバルのみ使用してください。非時系列チャートでのストラテジーのバックテストと自動売買の詳細については、「非時系列チャートタイプ - ストラテジーのバックテストと自動売買」を参照してください。
追加情報
- Kase バーチャートを使用する場合、複数データチャートは作成できません。一度に [チャート分析] ウインドウに表示できるシンボルは 1 つだけです。
- Kase バーチャートは時系列ではなく、価格変化に応じて足が作成されます。したがって、
- チャート上の線は、必ずしも特定のデータインターバルや時間を示しているわけではありません。
- 時間軸 (X 軸) の日付は、必ずしも等分で表示されるわけではありません。
- インディケーターとストラテジーは、Kase バーチャートに適用できます。
- インターバルが「1 ティック」の場合、実際の出来高が表示されます。それ以外の場合は、「上昇出来高」値は常に 1 になります。
コマンドラインコマンドのリストについては、「コマンドラインリファレンス(全コマンド)」または「コマンドラインリファレンス(アプリケーション別ソート)」を参照してください。
Kase バーの詳細については、Kase にお問合せください(askkase@kaseco.com)。