EasyLanguage オブジェクトリファレンス

AnalysisTechnique クラス

分析テクニックオブジェクトの基本クラスです。すべての EasyLanguage 分析テクニック (Indicator、ShowMe、PaintBar など) は、AnalysisTechnique クラスのインスタンスとして自動的に作成されます。これにより、リストに表示されたプロパティを使用して、他のオブジェクトから分析テクニックに関する情報にアクセスできます。また、Initialized、WorkspaceSaving、UnInitialized イベントに応答する独自のイベントハンドラーメソッドも作成できます。

分析テクニックとともに Initialized、WorkspaceSaving、Uninitialized イベントを使用する場合、以下を実行する必要があります。

  1. EasyLanguage 分析テクニックドキュメントの作成後、[プロパティ] ウインドウを開きます。
  2. [プロパティ] ウインドウの上部にあるコンボボックスから AnalysisTechnique オブジェクトを選択します。
  3. をクリックして [イベント] タブに移動します。
  4. Initialized、WorkspaceSaving、または UnInitialized イベントをダブルクリックして、分析テクニックドキュメントでハンドラーメソッドを作成します。

名前空間: elsystem

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プロパティ
  名前 タイプ 説明
Public property AppStorage object 分析テクニックが終了/再開、再検証、またはどの入力値が変更された時でも持続する、名前と値の組の辞書です。
なお、この情報は、他の分析テクニックや同じ分析テクニックの異なるインスタンスとは共有できません。AppStorage 値の保存処理については、以下の「WorkspaceSaving イベント」を参照してください。
Public property DataNum int 分析テクニックに使用するデータストリームの数です。
Public property DataStreams object 分析テクニックで使用するデータストリームの追加情報にアクセスするために使用します。詳細については、「DataStreams」を参照してください。
Public property DrawingObjects object チャートのドローイングオブジェクトの追加、削除、アクセスに使用します。詳細については、「DrawObjects」を参照してください。
Public property Name string 分析テクニックの名前です。
メソッド
  名前 説明
Public property Clone 現在のインスタンスのコピーを作成します。
Public property GetDataNum 分析テクニックによって使用されるデータストリームの数を取得します。
Public property GetParent この分析テクニックを呼び出した分析テクニックオブジェクトです。
イベント
  名前 説明
Public event Initialized 分析テクニックの初回実行時に呼び出されるイベントハンドラーです。ハンドラーの args パラメーターが返すプロパティについては、「InitializedEventArgs」を参照してください。
Public event Uninitialized 分析テクニックがシャットダウンされ、計算が終了する前に呼び出されるイベントハンドラーです。ハンドラーの args パラメーターが返すプロパティについては、「UnInitializedEventArgs」を参照してください。
Public event WorkSpaceSaving 分析テクニックを含むワークスペースを保存するときに呼び出されるイベントハンドラーです。ハンドラーの args パラメーターが返すプロパティについては、「WorkSpaceSavingEventArgs」を参照してください。


Initialized イベントは、分析テクニックで計算が開始される前に 1 回のみ呼び出されるコードを含むイベントハンドラーメソッドの呼び出しに使用されます。Initialized イベントハンドラーは、変数を 1 回だけ初期化したり、分析テクニックが初回にのみ実行される時に実行する必要がある他の演算を実行する際に使用できます。

同様に、UnInitialized イベントは、分析テクニックで計算が終了する前に呼び出されるコードを含むイベントハンドラーメソッドの呼び出しに使用されます。Uninitialized イベントハンドラーは、分析テクニックのシャットダウン前に実行する必要があるクリーンアップコードを実行する際に使用できます。これは、分析テクニックが分析ウインドウから削除されたり、ウインドウ、ワークスペース、またはデスクトップが閉じられた場合に発生します。UnInitialized イベントは、再計算前にも呼び出されます。ただし、例外エラーがある場合は Uninitialized イベントハンドラーが呼び出されない場合もあります。

UnInitialized イベントは、分析テクニックのコンテンツがワークスペースに保存され、イベントが分析テクニックに関連する値 (例: AppStorage) の保存に使用できなくなったときに発生します。

WorkSpaceSaving イベントは、分析テクニックを含むワークスペースが保存されるときに発生します。このイベントは、分析テクニックの Uninitialized イベントの前に発生します。そのため、このイベントを処理するメソッドの作成により、分析テクニックを閉じる前に更新する必要のある分析テクニックの関連値 (例: AppStorage 値) を保存するよい場所を確保できます。

以下の分析テクニックの例では、Initialized 中に AppStorage 辞書の項目を作成し、ワークスペースの保存ごとにその項目を更新します。

例をインポート

分析テクニックの作成 - AppStorage 値の更新

  1. [例をインポート] リンクをクリックし、例を TradeStation にインポートします。
  2. TradeStation プラットフォームにアクセスし、チャート分析ウインドウを作成します。[挿入] > [インディケーターメニュー] で !ex_AnalysisAppStorage をチャートに追加します。
  3. コード例を確認または変更するには、TS 開発環境にアクセスし、EasyLanguage エディターでインディケーター !ex_AnalysisAppStorage を開きます。
継承階層

elsystem.Object

elsystem.AnalysisTechnique