TradeStation ヘルプ
時系列足は始値、高値、安値、終値の4本値で構成されています。TradeStation での過去データによる検証には次の点において注意が必要です。始値の後に終値が確定します。しかし、高値と安値のどちらが先に付いたかどうかの情報は過去データの4本値にはありません。
そこでTradeStationでは次のように足が形成されたと仮定します。
始値が高値または安値に近い足の場合。
始値が高値より安値に近い足の場合、TradeStation では最初に安値が付いたと仮定します。始値が安値より高値に近い足の場合、TradeStation では最初に高値が付いたと仮定します。例えば、価格100で買い注文があります。99で損切り、101で利益確定を行います。始値は99です。足の高値は102で安値は92です。始値は高値に近い足です。この場合、買い注文は 100 で約定、ストラテジーは 101 で利益確定をします。
実際には、買い注文は100で約定、101 に到達せず、下落して先に99になりました。99で損切りされます。このように、過去データでの検証と、実際のリアルタイムでの結果は TradeStation では異なる場合があります。大抵の場合、過去データでの検証の方がパフォーマンスがよくなります。
このようなケースに備えて、より厳密に検証を行うために、TradeStation では Bouncing Ticks™ を開発しました。逆指値注文や指値注文の約定価格から任意のパーセント分 (TradeStation のデフォルトは 10%) 逆方向にデータが反転して、足の次のポイント (高値、安値、または終値) の確定を判定します。この動作により、約定プロセスはリアルタイムの価格の動きに近くなります。
デフォルトの10% 設定を使用すると、買い注文は100で約定、10% 下落すると99になるので、99で損切りされます。リアルタイムでの動作と同じ結果になります。
Bouncing Ticks™ 設定を変更する手順については、[チャート分析の設定 - ストラテジー] タブの [Bouncing Ticks(tm) 増加率] を参照してください。
バーに沿った各価格でのシンボル取引。
2 つ目の仮定は、バーに沿った各価格でのシンボル取引です。この過程は必ずしも正確ではありません。例えば、価格100で買い注文がありますが、99の後に101でトレードされた場合、実際のリアルタイムでの約定は101ですが、ストラテジー上の仮想約定価格は100になります。110 で利益確定すると、実際の利益は9ですが、ストラテジー上の利益は10になります。この仮定方法では利益に多少の誤差がでます。
TradeStation では Bouncing Ticks™ 設定により上記 2 つの仮定に対応しますが、「ルックインサイドバーバックテストでイントラバー注文生成最適化を有効にする」設定を利用することもできます。ストラテジーが適用されているチャートの足のよりも小さなインターバルでバックテストを行うことができます。
バックテストに使用するインターバルの変更ついては、「このチャートのすべてのストラテジーのストラテジープロパティ - バックテスト」を参照してください。