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ポイント&フィギュアチャート
ポイント&フィギュア(P&F)チャートは 1800 年代後半から使用されています。時間や出来高ではなく、価格の変動により足が作成されていきます。トレンドの継続と反転を見極めることができます。任意の値幅設定により、小さな変動は無視して大きな値動きを捉えるように設定することができます。時系列足と異なる点が 2 つあります。
- 任意に設定した枠数分反転しない限り、次の列を作成しない - 小さな価格変動を無視することができる。
- 価格変動により足が作成されるので、時間軸のタイムスタンプはそれぞれの列により異なる。ポイント&フィギュアチャートは純粋に価格変動を表す足です。
上昇トレンドは X 列、下降トレンドは O 列で描画されます。X 列は上昇が継続していることを、O 列は下落が継続していることを示します。
ポイント&フィギュアチャートの作成方法
ポイント&フィギュアチャートは、高値と安値の値幅、または終値をベースに作成されます。
高値/安値ベース
方向に応じて計算ベースを高値と安値で使い分けます。上昇には高値を使用します。下落には安値を使用します。高値または安値を利用することで、上昇または下落の動きを敏感に捉えます。詳細については、
「高値/安値での作成方法」 を参照してください。旧バージョンの TradeStation では、この方法でポイント&フィギュアチャートを作成していました。
高値/安値ベースのポイント&フィギュアチャートの作成方法は以下です。
現在の列が X 列の場合 (上昇列)
1.ポイント&フィギュアチャートの作成に使用するインターバルの足の現在の高値を確認します。
2.高値が現在の X 列の一番上の枠から任意の値幅設定分(1枠分)上の価格を更新した場合、枠の上に X を描画します。上昇した場合、高値以外の価格は使用しません。
3.下落した場合、設定枠分転換したかどうか、安値で確認する必要があります。
4.安値が高値から設定枠分下の価格を更新した場合、新しい列を作成して高値の 1 枠分下から反転枠数分の O を描画します。
5.高値が X を追加描画するほど上昇せず、また安値が O を描画するほど反転下落しなかった場合、チャートに更新はありません。
現在の列が O 列の場合(下降列)
1.ポイント&フィギュアチャートの作成に使用するインターバルの足の現在の安値を確認します。
2.安値が現在の O 列の一番下の枠から任意の値幅設定分(1枠分)下の価格を更新した場合、枠の下に O を描画します。上昇した場合、高値以外の価格は使用しません。
3.上昇した場合、設定枠分転換したかどうか、高値で確認する必要があります。
4.高値が安値から設定枠分上の価格を更新した場合、新しい列を作成して安値の1枠分上から反転枠数分の X を描画します。
5.安値が O を追加描画するほど下落せず、また高値が X を描画するほど反転上昇しなかった場合、チャートに更新はありません。
トレンドの継続条件は反転条件より緩いことが分かります。
月足インターバルの高値/安値ベースポイント&フィギュアチャート:
終値ベース
終値を使って X と O を描画します。同じ方向に任意の値幅分更新し続けている場合、その方向にX または O を描画します。逆の方向に任意の枠数分反転した場合、その方向に X または O を描画します。終値が直近の X または O から同じ方向また逆方向に更新した場合、新しい X または O が描画されます。詳細については、
「高値/安値での作成方法」 を参照してください。
終値ベースのポイント&フィギュアチャートの作成方法は以下です。
現在の列が X 列の場合 (上昇列)
1.終値が現在の X 列の一番上の枠から任意の値幅設定分(1枠分)上の価格を更新した場合、枠の上に X を描画します。
2.終値が X 列高値から設定枠分下の価格を更新した場合、新しい列を作成して X 列高値の 1 枠分下から反転枠数分の O を描画します。
3.終値が X を追加描画するほど上昇せず、また終値が O を描画するほど反転下落しなかった場合、チャートに更新はありません。
現在の列が O 列の場合(下降列)
1.終値が現在の O 列の一番上の枠から任意の値幅設定分(1 枠分)下の価格を更新した場合、枠の上に O を描画します。
2.終値が O 列安値から設定枠分上の価格を更新した場合、新しい列を作成して O 列安値の 1 枠分下から反転枠数分の X を描画します。
3.終値が O を追加描画するほど下落せず、また終値が X を描画するほど反転上昇しなかった場合、チャートに更新はありません。
トレンドの継続条件は反転条件より緩いことが分かります。
週足インターバルの終値ベースポイント&フィギュアチャート:
ポイント&フィギュアのインターバル設定
次の設定を行うとポイント&フィギュアチャートを作成することができます。
- 値幅 - X または O 列の同じ方向にこの値幅設定分更新した場合、同じ X または O が描画されます。例えば、値幅を0.5ポイントに設定します。価格が0.5ポイント上昇すると、X 列に X が追加されます。価格が 0.5 ポイント下落すると、O 列に O が追加されます。
ボックスサイズはシンボルの呼値より大きく、呼値の倍数である必要があります。呼値で除算すると余りが出る場合、丸めエラーが発生します。
- 反転値 - X または O 列の反対方向に、この設定枠数分更新した場合、反対方向に Oまたは X 列が描画されます。例えば、値幅を0.5ポイント、転換ポイント数を3で設定した場合、反転ポイントは 3 (0.5 x 3 = 1.5) になります。例えば、X の列が上昇更新中、価格が 1 ポイント下落した場合、 X列に変更はありません。逆にX の列が上昇更新中、価格が0.5 ポイント上昇した場合、 X列に X が追加されます。X の列が上昇更新中、価格が 1.5ポイント下落した場合、 O列が新しく作成され、O が 1 つ追加されます。
- インターバル - ポイント&フィギュアチャートの構築に使用するデータのインターバルを定義することができます。適切なインターバルはマーケットの状況によって異なります。短期での取引を考えている場合は、インターバルを小さく設定した方がメリットがあります(精度/ノイズが増える)。長期での取引を考えている場合は、足種を長く設定した方がメリットがあります(精度/ノイズが減る)。
- 基準 - ポイント&フィギュアチャートの構築に使用する価格を選択することができます。「高値/安値」を選択すると、高値と安値を使用します。「終値」を選択すると、終値を使用します。
- ワンステップバック表示を有効にする - 転換ポイント数が 1 に設定されている場合のみ有効にすることができます。チェックをいれた場合、特定の状況で X と O を同じ列に描画します。価格変動が上下に小さく動いている場合に利用すると便利です。
例えば、上昇中(X 列)に、価格が反転して次の列に O が作成される状況になった場合、下例のように、同じ列に X と O を描画します。
ポイント&フィギュアチャートの表示
- 現在の列の右に表示されている矢印は、現在値を示しています。
- 現在の列の右に表示されるハッシュマークは、反転する価格を示しています。
- O 列の中央に表示されるドットは O が描画された価格の中心nを示しています。X が描画された価格は、X が交差している価格です。
追加情報
- ポイント&フィギュアチャートを使用する場合、複数データチャートは作成できません。一度に [チャート分析] ウインドウに表示できる銘柄は 1 つだけです。
- ポイント&フィギュアチャートは時系列ではなく、価格変化に応じて足が作成されます。
- X 列の場合「上昇出来高」は列内の X 枠数の値、O 列の場合「下落出来高」は列内の O 枠数の値です。
コマンドラインコマンドのリストについては、「コマンドラインリファレンス(全コマンド)」または「コマンドラインリファレンス(アプリケーション別ソート)」を参照してください。
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ポイント&フィギュアチャートの設定
ポイント&フィギュアチャートでトレンドラインを使用
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